不登校からの再スタート!通信制高校という選択肢

「学校に行けない…」そんな悩みを抱えているあなたや、お子さんの将来を心配している保護者の方へ。
通信制高校という選択肢があることをご存知でしょうか?
不登校を経験していても、通信制高校なら自分のペースで学び、卒業資格を得ることができます。
今回は、通信制高校の特徴やメリット、不登校の経験のある生徒へのサポート体制などについて詳しく解説していきます。
通信制高校への一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
通信制高校ってどんなところ?

不登校のお子さんにとって、通信制高校は新たな学びの場となる可能性があります。
ここでは、通信制高校の特徴や、全日制・定時制高校との違いについて詳しく解説します。
全日制・定時制高校とはどう違うの?
高校には、「全日制」「定時制」「通信制」の3つの種類があります。
以前はそれぞれに大きな違いがありましたが、近年は通信制高校も多様化が進み、違いは少なくなってきています。
ここでは、特に「登校時間」「入学試験」「卒業までの期間」について説明します。
登校時間
全日制高校 | 定時制高校 | 通信制高校 |
---|---|---|
平日の朝から夕方 | 平日の夕方から夜 | 平日の朝から夕方 自分の受ける授業に合わせて登校 |
全日制・定時制高校では、毎日決まった時間に通学し、授業を受けます。
通信制高校:では、全日制のように朝から夕方まで授業を受けることも、大学のように必要な授業だけを選んで受けることもできます。
入学試験
全日制高校 | 定時制高校 | 通信制高校 |
---|---|---|
学力検査 面接、小論文 | 学力検査 面接、小論文 | 学力検査 面接、小論文 |
全日制・定時制高校では、学力検査が重視されます。
通信制高校では、面接が重視されます。
合格率はほぼ100%と言われていますが、面接の準備は必要です。
卒業までの期間
全日制高校 | 定時制高校 | 通信制高校 |
---|---|---|
3年 | 4年 | 3年以上 |
全日制高校では、基本的に3年で卒業です。
定時制高校では、4年で卒業できるカリキュラムです。
通信制高校では、自分のペースで授業を選べるため、最短3年で卒業できますが、必要な単位が揃わなければ卒業が延びることもあります。
通信制高校の魅力
通信制高校には、全日制や定時制高校にはない、お子さんの状況や希望に合わせて学べる様々な特徴があります。
自分のペースで通学できる
従来の通信制高校では、年に数回程度しか登校しないのが一般的でした。
しかし、最近は週5日、週3日、月に数回、学期に1~2回など、様々な通学スタイルを選べる学校が増えています。
「毎日通うのは大変だけど、週に数回は先生に教えてもらいたい」「自分のペースで家で勉強したい」など、お子さんの気持ちや状況に合わせて、無理なく通学できます。
学習方法も選べる
通信制高校では、自宅学習、オンライン学習、スクーリングなど、自分に合った学習方法を選べます。
「スクーリングが合わないから自宅学習に切り替えたい」といった場合でも、柔軟に対応してもらえる学校が多いです。
一人ひとりの学習スタイルに寄り添ってくれるのが、通信制高校の魅力の一つです。
入学時期が選べる
全日制や定時制高校では、入学時期は4月が一般的ですが、通信制高校では4月と10月の年2回入学できる学校が多く、高校中退後のお子さんでも入学しやすいのが特徴です。
オンライン学習が中心の学校では、4月、7月、10月、1月と年4回入学できる場合もあります。
様々な年齢の仲間と学べる
高校は年齢に関係なく入学できますが、社会人になってから全日制高校に通うのは、時間的な制約や周りの生徒との年齢差などから、ハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。
通信制高校には、高校中退者や社会人など、様々な年齢層の生徒がいます。
多様な仲間と学び合い、刺激を受けられるのも、通信制高校ならではの魅力です。
通信制高校のメリット・デメリット

ここでは、通信制高校のメリットとデメリットについて紹介していきます。
通信制高校のメリット
通信制高校には、お子さんの成長を後押しする様々なメリットがあります。
自分のペースで学べる
通信制高校では、週5日しっかり登校するコースから、月に数回だけ登校するコースまで、お子さんの状況や目標に合わせて、無理のない通学スタイルを選ぶことができます。
授業の進め方も、自分のペースでじっくり学ぶことができます。
そのため、卒業までに少し時間がかかることもありますが、焦ることなく、確実に理解を深めながら学習を進めることができます。
従来の学校で、周りのペースに合わせるのが難しかったり、授業についていくのが大変だと感じていたお子さんにとって、通信制高校は安心して学べる環境と言えるでしょう。
自分のペースで学習を進めることで、自信をつけ、学習意欲を高めることも期待できます。
多様な学び方を選べる
最近の高校では、様々な学び方を選べるようになってきていますが、通信制高校の中には、さらに自由度の高い学び方を提供している学校もあります。
オンライン学習が充実していたり、プログラミング、Webデザイン、イラスト、作曲など、興味に合わせて幅広い分野を学べる学校もあります。
「まだ将来の夢が決まっていない」「色々なことに挑戦してみたい」というお子さんにとって、通信制高校はたくさんの選択肢の中から、自分に合った道を見つけられる場所となるでしょう。
多様な生徒
通信制高校のメリットの一つは、年齢も住んでいる場所も異なる、実に様々な生徒と出会えることです。
10代の学生だけでなく、社会人経験を持つ大人や、高校中退して編入した生徒もいます。
それぞれのバックグラウンドを持つ生徒たちが集まることで、多様な価値観に触れ、視野を広げることができます。
「色々な人と出会いたい」「視野を広げたい」というお子さんにとって、通信制高校はまさにうってつけの環境と言えるでしょう。
様々な個性を持つ仲間との出会いは、きっとお子さんの人生を豊かに彩ってくれるはずです。
通信制高校のデメリット
通信制高校には、メリットだけでなくデメリットも存在します。
お子さんに合った選択をするために、ぜひ理解しておきましょう。
自己管理能力が求められる
最近の通信制高校では、担任の先生やサポートスタッフが生徒一人ひとりを支える体制が整ってきています。
困った時に相談できる環境があるのは心強いですが、それでもある程度の自己管理能力は必要です。
月に数回しか登校しない場合は、自宅学習が中心となります。
そのため、普段から勉強する習慣がないお子さんにとっては、難しいと感じるかもしれません。
また、学習内容や方法を自分で決められる自由度の高さも、裏を返せば、自分で選択しなければならない場面が多いということ。
困った時に周りに頼ることは大切ですが、それが苦手な場合は苦労する可能性もあります。
孤独を感じやすい
通信制高校は、授業を自分で選んだり、自分のペースで登校できるなど、自由度が高い一方で、従来の高校生活とは大きく異なる点もあります。
そのため、入学後に「こんなはずじゃなかった」とギャップを感じてしまうお子さんも少なくありません。
特に、クラスがない学校では、一緒に机を並べて勉強したり、休み時間に友達と他愛のない話で盛り上がったりする機会がほとんどありません。
そのため、孤独を感じやすく、学校になじめないまま、卒業までなんとなく過ごしてしまうケースも見られます。
お子さんが入学後に寂しい思いをしないよう、入学前に学校見学や体験入学に参加し、学校の雰囲気や生徒の様子を実際に見ておくことが大切です。
また、入学後も積極的に学校行事に参加したり、部活動やサークルに入ったりして、気の合う仲間を見つける努力をしましょう。
卒業後の進路
近年、大学進学や就職支援に力を入れている通信制高校も増えてきましたが、全日制・定時制高校と比べると、まだサポート体制が十分とは言えない部分もあります。
特に、卒業後にすぐに就職を考えている場合は、注意が必要です。
通信制高校卒業後に、専門学校などでさらに学び、就職を目指すケースも少なくありません。
お子さんの将来の目標を踏まえ、卒業後の進路についても考えながら、高校選びを進めるようにしましょう。
不登校経験のある生徒へのサポート

通信制高校には、不登校を経験した生徒さんが安心して学べるよう、様々なサポート体制が整っています。
お子さんが安心して高校生活を送れるよう、ぜひ学校選びの参考にしてください。
学習面でのサポート
不登校を経験した生徒さんの多くは、学習面での不安を抱えているかもしれません。
通信制高校では、そんな不安を解消できるよう、様々なサポートが用意されています。
多くの学校では、担任制やメンター制を採用しており、先生が学習の相談に乗ったり、進捗状況を確認したりしてくれます。
わからないことがあれば、すぐに質問できる環境があるのは心強いですね。
また、ICTを活用した学習支援も充実しています。
授業でわからなかったところは、映像授業で復習することも可能です。
さらに、個別指導コースを設置している学校もあり、一人ひとりのペースに合わせて丁寧に教えてもらえます。
通信制高校の学校生活サポート
通信制高校では、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど、悩みを相談できる専門家が常駐していることが多く、安心して学校生活を送れるよう配慮されています。
全日制・定時制高校にもカウンセラーはいますが、毎日いるとは限りませんし、相談しづらい雰囲気を感じる生徒さんもいるかもしれません。
その点、通信制高校では、カウンセラーが毎日いたり、専用の相談室が設けられていたりするなど、相談しやすい環境が整っています。
小学校や中学校で学校生活に不安を感じていたお子さんにとって、安心して過ごせる環境があるのは大きなメリットと言えるでしょう。
通信制高校を選ぶ際には、ぜひ各学校のサポート体制についても詳しく調べてみてください。
お子さんにぴったりの学校が見つかるはずです。
通信制高校の選び方

通信制高校は選択肢が多く、どこを選べば良いか悩んでしまうかもしれません。
ここでは、通信制高校を選ぶ際のポイントをいくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
学べる内容と環境をチェック
通信制高校は、学校によって驚くほど特色が違います。
まるで専門学校のように、イラストや美容など、特定の分野に特化した専門的な勉強ができる学校もあれば、大学進学を目標に、きめ細やかな学習サポートを提供してくれる学校もあります。
学習スタイルも様々です。
教室での授業が中心のスクーリングが充実している学校もあれば、オンライン授業がメインで、自分のペースで学習を進められる学校もあります。
お子さんが「将来どんなことをしたいのか」「どんな風に学びたいのか」をじっくり話し合いながら、ぴったりの学校を見つけてあげましょう。
学校生活や学習のサポート体制を確認
お子さんが安心して学校生活を送れるかどうかは、通信制高校選びにおいて最も重要なポイントの一つです。
特に、不登校を経験したお子さんの場合、学習面だけでなく、精神面でのサポート体制が充実しているかどうかが、学校選びの決め手になることも多いでしょう。
パンフレットやホームページには、魅力的な言葉が並んでいるかもしれませんが、実際のサポート体制がどこまで充実しているのかは、なかなか分かりづらいものです。
そこでおすすめなのが、オープンスクールへの参加や、卒業生へのインタビューです。
オープンスクールでは、学校の雰囲気を肌で感じることができます。
先生や在校生と直接話をすることで、学校のサポート体制について具体的なイメージを持つことができるでしょう。
また、卒業生に話を聞くことで、実際にどのようなサポートを受けたのか、それがどれほど役立ったのかを知ることができます。
通学できるかどうかを確認
通信制高校でも、卒業に必要な単位を取得するためには、スクーリングに参加する必要があります。
そのため、年に数回は通学することになります。
スクーリングを実施している通信制高校は、アクセスの良い都心部や県の中心部にあることが多いです。
通学しやすいのはメリットですが、お子さんが長時間かけて通学できるか、ラッシュ時の混雑に耐えられるかなど、事前に確認しておきましょう。
オープンスクールの際に、実際に通学経路を体験してみるのもおすすめです。
子どもに合った進学先を選びましょう

通信制高校を選ぶ生徒さんは年々増え、今では多くのお子さんにとって大切な選択肢の一つとなっています。
それに伴い、通信制高校の数も増加し、オンライン中心の学校から全日制高校に併設された学校まで、様々な特色を持つ学校が登場しています。
選択肢が増えるのは嬉しい反面、どの学校を選べば良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。
そんなお母さんのために、この記事では通信制高校について詳しく解説しました。少しでも参考になれば幸いです。
これからも、不登校や教育に関する情報を発信していきますので、ぜひまたブログに遊びに来てくださいね。
お子さんの未来が、明るく希望に満ちたものになるよう、心から応援しています。
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